作文の中身問題
文章を指導したり添削したりする方は、
一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
それは、書き方がどんなに上手でも
中身がね…。
中身が「ない」「薄っぺらい」「ありきたり」問題。
出張授業、添削、文章審査で
年間3,000人以上の文章に触れるマナビエルは
今、コンクール審査の季節です。
いくつかの審査案件を同時に進めています。
そこで見るたくさんの文章の中で、
ちょっと気になるのが
中身問題に見え隠れする「いい子ちゃん現象」。
子どもたちって、賢いんです。
大人が思うほど考えていないわけでも、
スキルを持っていないわけでもない。
だから、大人が喜ぶ文章を書きます。
それが文章における「いい子ちゃん現象」
素直で、きれいで、前向きでしかない子どものことば。
大人はそれが好きだし、
そう書いてあったら安心します。
たとえば
『がんばります。』
『もっと○○したいです。』
『○○が大切だとわかりました。』
数千件もの文章を見ていると、
あれ?さっき見たっけ?と
デジャヴかと思うこともあります。
そのくらい、定型文のように書かれています。
本当は、もっと感情や思考には
グラデーションがあります。
それを書いていいのが、作文です。
むしろそれを書く練習をする場が、作文です。
なぜなら、正解はないものだから。
そう思ったんだから、そう考えたんだから、
だれにも阻む権利はありません。
でも、子どもたちは書きつづけています。
大人にとって心地よい文章を。
中身を磨くために
今、マナビエルでは
「ジャーナルワーク2.0」計画が
着々と進行中です。
ジャーナルワークとは、
自分を言語化するトレーニングワーク。
自分を観察し、認知し、
自分の表し方をたくさん試すのです。
オンラインの小中学生の生徒さん。
学校の授業。大人にも。
文章を書くその前に、
ジャーナルワークを試したところ、
表現に対する問題点が
くっきり表れてきました。
私たちが仮定した
「言葉の表現における問題点」が
明確に見えました。
ことばの表現力向上のために
「ジャーナルワーク」の
必要性を確認できました。
これまで作文指導の中で行ってきた
文章を書く前に行うべき要素を
いよいよ「ジャーナルワーク」として
2.0バージョンへ体系化していきます。
「自分の言語化」が磨かれないと、
いつまでも作文の中身が磨かれない!
作文の書き方の習得ではなく、
考える力を高めるための作文へ。
早速来年度の導入を検討中の
学校もあります。
ご興味をお持ちの教育関係者様がいらっしゃれば、
今からご検討いただければ来年度のモニター導入も可能です。
https://manabi-el.org/